校名「桜宮」の由来
(創立50周年誌、桜宮神社宮司 中村 義正氏「回顧談・誕生当時の桜宮校の思い出」より)
明治6年相生小学校が創立され、明治13年に野田小学校が創立されました。それぞれの町名
が小学校の名称として使われていました。以来年月を重ね明治39年(1906年)に相生校、
野田校とも児童数の増加に伴い収容しきれなくなり、両校を合併して学区中心で、一つの学校
として現在地に敷地も広く、校舎も大きな櫻宮小学校が誕生いたしました。
それでは櫻宮小学校という校名はどのようにして命名されたかといいますと、学区が広くなって
児童の数も増加し、以前と同じ町名を用いては一方に片寄ることとなり、議論も沸く憂いがあり、
且つ後世に残す大切な校名なので軽率な選定は避けるべきで、校長先生も学務官庁や校下
有識者などの意見を聞き、慎重に審議されましたがなかなか名案が出ませんでした。
ところが有賀校長先生がふと思い浮かばれたのは、日頃信仰する土地の氏神「櫻宮」様の社名
をいただくことが、優雅にして称え易く学校にも威厳が具わり、所在地も知られやすく、児童父兄
の心理にも好結果をもたらし、緒論も起こらないことと決心し関係者に発議したところ、何の異論
もなく一同歓喜円満の裡に「櫻宮小学校」と命名し輝く門出をしたとのことでした。
それでは「櫻宮神社」の名称の由来は現在の所、資料が見つかってはおりません。
国道1号線が淀川にかかる「桜宮橋」(通称、銀橋)、その川沿いの「桜之宮公園」、JR大阪環状
線「桜ノ宮」駅のみが名称として残っています。
きっと大昔、この付近一帯桜の木々が群生していたのでしょうか。現在の所不明です。
約100年前の桜宮神社と現在の写真
2007年7月21日撮影
2007年7月21日撮影
絵葉書写真提供者 : 昭和38年卒 大西利貢 氏